チェコスロヴァキアの国民的作家カレル・チャペックが愛犬イリスが
産んだ仔犬の成長記録をカレル自身のイラストと写真で綴った一冊
「ダーシェンカ」。
本書は、1934年に出版された最初の邦訳版「だあしゑんかー仔犬の
生ひ立ち」です。小説家の佐藤春夫、農学博士の板垣四郎の二人が
序文を寄せ、また訳者であるフランス文学者の秦一郎は本書への熱い
気持ちを長い前書に載せています。
本国チェコの「ダーシェンカ」とは似ても似つかない純和風の装幀を
手掛けたのは、彫刻家の藤井浩祐。
邦訳版は1933年に英訳・出版されたイギリス版(初版)を元にしたと
前書きに記述が。たしかに、イギリス版の表紙(山吹色に紺色のライン)
を見ると、表紙の色のニュアンスは似ているような?
大きさの異なるダーシェンカの写真の切り抜きが3つ並んだページ
(詳細画像3)のキャプション「How Dashenka grew」を敢えて
そのまま訳さず、「小 中 大」とし、しかも文字のサイズも小中大
に合わせて変えています!訳者の秦 一郎のセンスを感じますが、
今現在の邦訳本では原文に忠実に「だんだん大きくなる」との訳に。
ハードカバー、テキストは日本語。
※状態を踏まえた価格となっております。