幻想的な女性を描き、独特な画風で知られる洋画家の東郷青児。
アール・デコ期のフランスへ美術を学ぶために留学し、パリの
百貨店ギャラリー・ラファイエットで室内装飾などのデザイナー
として務めたことも。帰国後は、フランスで培った経験をもとに、
絵画だけでなく広告デザインや装丁などの仕事も多く手掛けました。
本書は、劇作家・群司次郎正によるニッポン四部作品の第二部
「マダム・ニッポン」の初版。
1930年(昭和5年)に出版された「ミス・ニッポン」、「マダム・
ニッポン」、「ミスター・ニッポン」、「侍ニッポン」ですが、
全ての作品が映画化され人気を博したようです。
本編には1箇所だけ黒塗りがありますが、訂正(削除)なのか、
それとも検閲なのか…?
イラストを上下で反転させ、白黒が際立つデザインが、東郷青児の
グラフィック・デザイナーとしての才にも光るものがあります。
アルス月報つき。
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