クライアントに無料で配られる手帳やカレンダーは 年末年始の風物詩。こちら↑は、資生堂がデパートなどの 販売代理店(本品は白木屋)の上顧客向けに配った冊子 「HOME CALENDER 御家庭暦 1931」。 資生堂のトレードマークである椿のアーチ、デザインミーム である唐草、繊細でしなやかな女性が描かれた布張りの表紙画は、 当時、資生堂意匠部に在籍していた山名文夫によるものと 思われます。中ページ<表情美>と題したページのアールデコ調の イラストもおそらく山名によるものでしょう。 内容は、月ごとの行事、<お化粧室>と題したページでは季節ごとに 資生堂の商品を使った化粧法、映画や料理などお役立ち情報を掲載。 香水、石鹸、ローションなどの商品紹介ページは、パリのエトワール 広場、東京銀座(見開き2頁!)、ニューヨークの摩天楼の上空写真に 商品写真をフォトモンタージュした超モダニズム! このフォトモンタージュは、山名と同じ資生堂意匠部に在籍していた 広告写真家の井深徴によるものではないかと。井深は実験的な広告写真 を多く手掛け、戦後は現日本写真芸術専門学校の初代学院長に就任した 人物です。 condition- 詳細画像1 condition- 詳細画像2 |